公開日:2021/01/21 更新日:2021/10/11
「自動工具研削盤GriStarシリーズで「エンドミル」を再研磨する」5回目は、エンドミルすくい溝の研磨について説明します。
対応形状
すくい溝研磨は、GriStar Multi 5 Axis(グライスターマルチ5アクシス)で2~6枚刃が研磨可能です。
対応刃長は80.00mmまでとなります。
実際に設定してみる
左上の「工具種・砥石設定」タグを押して工具種を「溝研磨」に切り替えます。また砥石も交換してください。
次にエディット画面で、工具パラメータを設定していきます。主なパラメータの説明を以下に述べます。
工具径 … 工具の外径です。正確に入力してください。
溝深さ … すくい溝の深さです。ねじれ曲面で実測は難しいので工具径からの割合で設定するか、下の画像のようにゲージを当てて測定してください。
すくい角 … すくい溝の角度です。すくい角と外周の逃げ角で外周刃エッジが構成されます。
砥石振り角 … 溝のねじれに対して砥石を振る角度です。角度をつけると溝の底の曲面の幅が広くなります。
一般的なパラメータ設定値は以下の表を参考にしてください。
パラメータ名 | パラメータ値(参考値) |
---|---|
溝深さ | 外径の12%~15% 又は ゲージで実測 |
すくい角 | 3°~5° |
砥石振り角 | 0°~2°程度 |
工具をセットする
ワークセットボタンを押して、指定された工具長の範囲内で工具をチャッキングしてください。
この時、ワークセット画面内にて「軸動作モード」で主軸を回転させ振れ取りを行うこともできます。
また、この時「ねじれ角測定」チェックボックスをONにしておくことをお勧めします。OFFで研磨するとねじれ角と外径をもとに研磨しますが、ほとんどのケースで「ねじれ角測定」を行った方が正確に研磨できます。
工具がセット出来たらドアを閉めてスタートボタンを押して、運転を開始します。
エンドミルの溝研磨の方法の概要は以上となります。
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